夕方6時半はもう真っ暗だ。今日は仕事をしていないので早く2階に上がり面白くもないテレビを見ていた。するとビールか何か酒を飲むコマーシャルが流れた。なんとなく僕も触発されてお酒を飲んでみたくなった。酒を飲む習慣はないからどうでもいいのだが、年末と言うことも手伝って、世間並みのことがしたくなったのかもしれない。
 その時間帯にお酒が買えるのはコンビニだと妻に教えてもらい車で買いに行った。コンビニまで片道車で5分くらいだが、行きも帰りも1台の車しかすれ違わなかった。
 皆さんの土地も今日はそうだが、温暖を売りにする瀬戸内の牛窓でも、風が強くかなり寒かった。田舎の今頃は帰省した人達で人口が増えるのだが、今日は閑散としていた
。コンビニまでの道で、かすかに漏れる民家の明かり以外に町を照らす灯には合わなかった。コンビニも町の明かりに照らされることもなく、ひっそりとしていた。冬が冬のように振舞い、夜が夜のように演じ、今日がまた一つ消えた。