現物支給

 先ほどお世話になっている税理士の先生がこられて「飲食店の売り上げが10月に入ってかなり落ちている」と言われた。飲食店はやたら報道されたように持ち帰りとその場で食べたのとでは税率が違うそうだ。ただそれが10月からの落ち込みの理由ではないだろう。1000円のものを食べて20円今まで以上に払うことが負担になっている人が多いのではないだろうか。
 考えてみれば、1000円買い物をしてどうして100円も余分に払わなければならないのだろう。れいわ新撰組山本太郎の言うように「罰金」みたいなものだ。1割も払う。とんでもないことだ。なんとなく払わなければならないものと思い込まされていたが、確かに払わなくても済むような方法があるならそれにすべきだ。2%上がっただけで買い物行動を変えざるを得ないような税制にすべきではない。いくら上がっても何ら痛みを感じなくてすむところからとればいいのだ。山本太郎いわく「ないところからとるな、あるところからとれ」上手く言うものだ。
 僕の薬局ではポイント還元とやらはやらない。僕ではなく若い娘夫婦が決めた。僕はほっとしたが、機械を使いこなせない不安から解放されてほっとしたのではない。僕らみたいな個人企業はこの国にはいっぱいあって、各々が懸命に頑張っている。その努力の結果としての売り上げから何パーセントもとっていく企業が許せないのだ。汗水流して働くのは中小企業の従業員達、空調の利いた部屋でパソコンの前に腰掛けているだけでがっぱがっぽと全国からお金が入り続けるシステムや、そうした企業から金を受け取る痔見ん党を利するシステムがいやなのだ。おまけに集めたデータは鬼業に売って又儲けると言うのだからたちが悪い。そのデータが国に流れれば国民一人ひとりが見張られまるで中国になる。汚部と金平糖はそっくりだからこの国もどうなるか分からない。分かっていながら僕は加担したくない。
 ヤマト薬局を利用してくださる人は気の毒だけれど現物支給で我慢してもらう。知識と笑い。そのほうがよっぽど人生に貢献できる。