翻訳

〇ーちゃんへ よく頑張りましたね。貴女の人生にとってこの日本での3年間は、どんな意味がありましたか。若いときに多くのものを経験し、知 識を増やすチャンスに恵まれたのは幸運でした。〇〇〇〇に帰ってから3年間の経験がとても役に立ちますよ。寮に行くといつも貴 女が出迎えてくれました。お父さんは、貴女の強くて優しい目がとても好きでした。お父さんが運転しているときに、みかんを次か ら次に口に入れてくれたことを覚えています。楽しかった日々をありがとう。もっともっと幸せになってすばらしい人生を送ってく ださいね。いつかまた会える日を楽しみにしています。 お父さん

〇〇さんへ よく頑張りましたね。貴女の人生にとってこの日本での3年間は、どんな意味がありましたか。若いときに多くのものを経験し、知 識を増やすチャンスに恵まれたのは幸運でした。〇〇〇〇に帰ってから3年間の経験がとても役に立ちますよ。貴女は好奇心がとて も強く色々なところに一緒に行き、色々なものを楽しみました。お父さんも貴女の様に和太鼓もベートーベンも小旅行も喜んでくれ る人との行動は楽しかったです。最初に丸亀に行った時に、商店街を歩いているときに、貴女が突然腕を組んで歩いてくれました。あなたの国の女性はこんなにフレンドリーなのかと驚きました。人と人との近い関係を体験させてもらいました。楽しかった日々をありがとう。もっともっと幸せになってすばらしい人生を送ってくださいね。いつかまた会える日を楽しみにしています。 お父さん

 先日、通訳だった赤坂工場の女性には日本語だけの手紙を、機上で読んでと渡した。今回は、日本語が出来ない二人に手紙を書いた。上記の文章だが、それを次女三女にかの国の言葉に翻訳してくれるように渡した。1時間くらいして3階から降りてくると、かの国の言葉が日本語の下に書かれていた。そしてその手紙を渡してくれるときに、2人でみかんを口に運ぶ動作や、手を組む動作を繰り返し、ニヤニヤとしながら母国語でなにやら話していた。言葉は分からないが、二人のニヤニヤでおよその想像はつく。鼻の下を伸ばしたのだろうくらいのことだが、幸運なことに僕はもう若くないから、心の底からオトウサンなのだ。彼女達も100%それだと思うし、ぼくも100%それなのだ。若くないことが幸いして、それこそ無償の愛を貫ける。それが本当に分かっているのは実は次女三女のはずだが、この2人の面白いところで、僕の前で素直になんてならない。遠慮もしないで言いたいことを言う。腹を割ることが苦手な日本人には、違和感はあるが、それでますます仲がよくなる国民性を見せられると、あちらのほうがいいのではないかと思ったりする。  3年間一杯働いて、沢山のお金を家族の元に持って帰る。帰国する日を指折り数える姿を見るにつけ、微力ながら日本での思い出作りに協力できたことを嬉しく思う。