巨悪

 「東京電力福島第1原発で、原子炉建屋周辺の井戸「サブドレン」からくみ上げた地下水を浄化して海に放出する計画について、地元の相馬双葉漁協は27日、容認することを決めた。いわき市漁協も容認を決めており、福島県漁業協同組合連合会は8月上旬にも正式に容認を決める見通し」  海は漁師達だけのものか。彼らが認めれば何でも出来るのか。あれ以来僕は東北の魚も農産物も酒なども一切口にしていないが、ますます隙を見せないようにしないといけないなと、この記事を読んで思った。風評被害なる胡散臭い言葉を多用して、あたかもそうした食品を忌避している人間を人情に欠けるかのように圧迫するが、ただただ命を削られたくない一心だ。それも仕方ないことではなく、巨万の富を得た犯罪人達に、そしていまだ監獄の中にいないやつらに健康を害されたくはない。毎日レントゲン検査を受けているようなことをしたくないし。下手をするとCT検査を受けているようなこともしたくない。そんなことが出来る勇気を皆持っているのだろうか。知らないとは、知らされないとは、こんなに人を無謀に出来るものなんだといまさらながら驚かされる。  円安で無邪気にこの国を訪れる外国人たちは、恐らくそれなりにその国では収入がある人達だろう。僕は彼らが除染のためにやってきてくれているように思えて仕方がない。腹いっぱい放射性物質を蓄えて帰ってくれるボランティアに見えて仕方ないのだ。  巨悪がのうのうと下々を眺めている姿が目に浮かぶ。