無罪放免

 ・・・子どもに対するCT検査では、放射線の累積被曝線量が約50mGyに達すると白血病の発生リスクが約3倍、約60mGyで脳腫瘍の発生リスクが約3倍になるものの、絶対リスクは小さいことが、英国・ニューカッスル大学のMark S Pearce氏らの検討で示された。CTスキャンは有用な臨床検査だが、電離放射線による発がんリスクの問題が存在し、特に成人に比べて放射線感受性が高い子どものリスクが高いとされる。CT検査を施行された患者の発がんリスクを直接的に検討した試験はこれまで行われていないという。・・・  放射線で安全なんて言葉は使えないのが今の科学の到達地点だ。その言葉を使うひとはなにか目的(下心)があると思っていい。福島の事故の後、ドイツではすぐに向こう10年で原発を廃止するように決めたが、日本では、当事者のくせに未だ決めることが出来ない。ドイツで医者が先頭を切って放射線の危険を訴えたのとは反対に、日本では医者の声が挙がらない。余程日常で放射線の恩恵を受けているのだろう。医学的なメリットの他に経済的なメリットを含んでのことだが。寧ろ後者の方の恩恵により多く浴しているのではと勘ぐりたくなる。  オリンピックの陰に隠れて、いや陰に隠して被爆が語られなくなった。被害者達の告訴が受理されて、これでやっと捜査の手が伸びることになるらしいが、マスコミではほとんど伝えられない。並はずれた遺伝子と、並はずれた環境と、並はずれた努力と、並はずれた美談で輝く人達のお涙頂戴の陰で、並はずれた不幸を強いられた人達の涙は報じられることはない。並はずれた犯罪が無罪放免になるなら、どんな庶民の犯罪も許される。