神薬

 中国のインターネットが紹介してくれたおかげで、日本の薬がメチャクチャ売れているらしい。よほど日本の製品がいいのか、よほどあちらの製品が悪いのか分からないが、日本の人気の薬を「神薬」と言うらしい。売れているといっても秋葉原や心斎橋のドラッグで、地方はまったく関係ない。これらのドラッグでは、人気の商品が嘗ての5倍以上売れたりするらしく、1人が10万円近く買っていくのだそうだ。既に彼らの爆買いのトップは温水洗浄便器や炊飯ジャーなどに取って代わっているらしい。  なんだかんだと言いながら、この国は中国に助けられているんだ。軽蔑しながら、恐れながら、それでも買ってくださいと頭を下げ、買ってくれれば嬉しいのだ。東シナ海もへったくれもない、薬が売れれば万々歳、車が売れれば万々歳、電化製品が売れれば万々歳。漁師が魚が取れなくなって困っても、工業製品に比べればたいしたことがないから、政治屋にとって痛くも痒くもない。口では勇ましいことを言っているアホノも企業家には勝てない。養ってもらっているようなものなのだから。結局政治などと言うのは、アメリカか日本の大金持ちがやっているのだ。手先になっている奴等がえらそうに言っているだけで、本当に偉いやつは表に出てこない。  日本の大学で、熱心に授業を受けているのはアジアからの留学生。とりわけ中国人らしい。そのうち多くの日本人が、中国人の経営する会社で、中国人の上司を持ち、馬車馬のごとく働かされる。でもそれは自業自得だ。豊かさのせいで、こんなに醜い国にしたのだから。過去の栄光なんてものにしがみついているうちに、堕落に取り付かれてしまい、最早それを振り払うことは出来ない。この国にこそ神薬は必要だ。