迂闊

 迂闊だった。 キノコ類が土の中の放射性物質を吸い上げることは知っていたから、あれ以来食べなかったが、つい最近、九州のだからいいだろうと言うことで椎茸を2回食べた。どうしても食べなければいけないと言うほど好きではないから、何故口にしたのか分からない。2年たって油断がでてきていたのだろうか。  昨日広瀬隆の講演の録画を見ていてショッキングなことを知ってしまった。彼が2月に岡山で講演していたことを知ったのも少し残念だったが、次の事実はそれどころの比ではない。何と、椎茸の原木は国内に流通しているものの7割が原発事故を起こしたかの県のものだというのだ。これは本当に迂闊だった。西でとれるものを比較的安全なものとして至上命題にして選択していたが、こんな盲点があるとは考えても見なかった。これからはそこまで考えて選択しなければならない。本当の知識が必要とされるのだ。  絆という犯罪者にとって都合の良い言葉を汎用して、罪人を暴くことも罰することもせずに、時間で全てを洗い流そうとしている。罪人達がますます栄え、被害者がますます命を削る。それでいいのかこの国の人は。つい半世紀前同じように何百万という貧乏人の命が奪われているのに。