日曜日だから中学生が登校してこないだろうと思い、今朝は運動場でウォーキングをした。そう考えたのは実は僕だけではなかったようで、運動場に少し足を踏み入れた辺りで2mちかい蛇と遭遇した。初めは遠目で綱が落ちていると思ったのだが、近づくに従ってそれが動き始めたので蛇だと分かった。当然こちらはびくっとするが向こうも驚いたみたいで、すぐに倉庫の下に潜り込んでいった。 何であんな無防備な土だけで隠れるところがない場所に出てきていたのか分からない。風上に向かって歩けば息苦しくなるくらい今朝は風が吹いていたが、わざわざそんな中に出てくるには訳があったのだろうか。台風風に誘われてでもあるまいし。その風について面白いことを農家の方に聞いた。することがないから薬局を開けていたら、入ってきた人なのだが、なかなか生きた知識は面白い。 僕に言わせれば精度がずいぶんと上がって、頼りにしまくっているのだが、昔気質の百姓にとっては天気予報はまだまだらしい。70歳代と思われるその百姓は不機嫌だった。その理由が、昨日の天気予報では台風の影響で雨風が強くなると予想していたらしいが、彼の経験から言うと雨は少ないと見ていたらしいのだ。その彼の予想の根拠を教えてくれたが、あまりぴんと来なかった。ただ彼の予想の方があたってしまって、実は困っているのだ。と言うのは作物というのはただ空っ風が吹くことが一番ダメージを受けるらしい。雨が降ればその水の重さで意外としっかりして倒れないらしい。何となく分かるような気がした。重量を増しどっしりとすることは想像に難くない。  僕に恨み辛みを言われても仕方ないが、さっきまで水を撒いていたらしいからそのくらいは言わせてあげよう。南の風が吹く中での作業は暑くて大変だったろう。風雨の注意報が出ている中で、水を撒くなんて矛盾したことをやりたくもないだろう。素人の僕にあたってすむのならおやすいご用だ。僕だってちゃんと百姓の知恵を教えてもらったのだから、そのくらいのことはなにでもない。 風が吹いても桶屋はもうからなかったが、僕の知識が一つ増えた。