出鼻

 出鼻を挫かれて、今日はいつもと何ら変わりないけだるい日曜日の朝でしかなくなった。こうなると、夜の11時からのイサンが3週間も飛ぶことの方が数段口惜しい。 以前から気になっていた広瀬隆リニア新幹線についての講演録画を今日やっと見ることが出来た。早く目が覚めたので6時頃から見ていたのだが、リニア新幹線の話の一環でオリンピックについて話が及んだ。内容は「オリンピックはギリシャで毎回やればいいんだ。色々なところで開催するのはゼネコン(大手建設企業)の為なんだから。その度に自然破壊をされたらかなわない。高校野球だってずっと甲子園でやっているでしょう」と言うものだった。長野県での講演だったから、長野五輪を総括して、それにかけていったことなのだが、なかなか面白い表現ながら的を射ている。  こんな強烈な朝一の話を聞いたものだから、一気にオリンピックに関して興味がそがれてしまった。朝からチャンネルを色々回して日本人の活躍ぶりを楽しもうと思っていたのだが、一気に気持ちが萎えてしまった。こうなれば何もすることがない午前中を耐えなければならないと思っていたら、3人の方が救いの手を差し伸べてくれた。一人は町内の方だったが、他の二人は1時間くらいかかるところの方で漢方の相談に訪ねてもいいかという電話だった。俄然その瞬間から気持ちと身体にスイッチが入っていつもの交換神経優位の自分に戻れた。人にはアクセルを踏みすぎるなとしばしば助言するが、結構僕はそうした状態が好きなのだ。数年前大失敗してから(極度のウツウツ)同じ轍を踏まない潮時は分かるようになったが、加齢を引き算するすべはまだ知らない。まあ、人のお役に立てるとしたら所詮漢方の知識か整った容姿くらいしかないので、ちょっとくらいは無理をした方が心理的には満たされる。  それにしても先週捕らわれたソンヨの身が心配だ。