錯和(チョンボ)

 今日、漢方薬の情報誌を読んでいて面白い記事を見つけた。あるえらい学者の講演の要旨なのだが、話が脱線して麻雀言葉の解説になっていた。講演のテーマは漢方薬の名前の付け方というものだったが、学生時代勤しんだ麻雀にかこつけて説明すれば聴衆の理解が得られやすいと思ったのだろう。となれば聴衆は僕ら世代か、それ以上が多かったのだろうか。   このブログを読んでくれている世代が麻雀をするとは思えないので具体的なものは割愛するが、僕がその記事を読んで思ったのは、やはり遊びだと抵抗なく、なんらブロッキングを起こすことなく頭の中に入って来ると言うことだ。麻雀で使われる言葉は当然中国語で、ほんの少しだけ日常使われている言葉が変化しただけのものだ。遊びで覚えた沢山の言葉は、実は会話でも使える物が多い。何か麻雀の中でしか通用しないかのように今まで思っていたが、そんなことはない。カタカナで表現することが多かったから英語圏の言葉のように思っていたものだって、立派に中国語で漢字で表記されるべきものだった。  どうも何にしても、もう一歩踏み出す好奇心を持ち合わせていないから、何かにつけ中途半端で終わっている。麻雀を極めに中国に単身で渡るとか、パチンコを極めに韓国に武者修行に出かけるとか、破壊的な人生も当時なら出来ているのだろうが、守るものをなにも待たないまま守りに入っているなんて、お笑いぐさだ。  学生時代、どうしても麻雀は上手になれずに錯和(チョンボ)の連続だったが、まさかそれが尾を引いて人生を通しての|錯和(チョンボ)の帝王になるとは思わなかった。|