違和感

 「安心して村に戻ってもらう・・・・」何気ない、優しい言葉のように聞こえるが、何となく違和感がある。なにも解決しておらず、これから何十年も危険に晒されるのに、村に戻ってもらうことが最優先のように聞こえる。村の存続が何よりも優先されているように思える。 遺伝子をずたずたに切断されるような所にどうして安心して帰れるだろう。この様なことはインターネットで簡単に得られる知識だ。ニュースを見ていると、あちらの方の人は、この危険性にいたっておおらかなように見えるが、恐らくそれは現実を反映していないだろう。あの会社と共犯者であるマスコミ達は、映像を自分たちの都合の良いように編集しているのだと思う。自分たちやあの会社に対する非難めいたことをインタビューを受ける人間が発したら、放送していないのだろう。さもないと、かの北の方に住む人達が、余りにも権威に弱く人道だけで生きている無垢な都合の良い人間にされてしまう。沢山の怒りに震える人がいるはずなのだが、それらの人は決して映像では流されない・  こんな男の一存で物事が決まるのかと、情けなくなる。どのくらいの信頼をそこの町で集めているのか知らないが、良くも村ごときのために人の命を危険に晒せれるものだと思う。どれだけの寿命をその男に差し出すのか知らないが、正しく矛先を定め、怒ることを忘れないで欲しい。何もかも奪われて、その上自尊心さえ奪われたら、残るものがない。