独裁

「三時間半の道中で、初めて、一度もトイレに行かないですんだので、夫婦で驚愕しました(笑)本当にありがたいことです!!」  このメールを頂いた後電話で少し話したが、まだ完治もしていないのにとても喜んで頂いた。完治したらどれだけ喜んでいただけるだろう。偶然だがその女性の近くの県の青年がほぼ完治した。過敏性腸症候群で友人から離れ、孤独に学校で過ごしていたらしいが、友人にもうち明け、クラブ活動にも復活し「あとは僕の心がけ次第だけだと思います」と力強く言っていた。気持ちも随分落ち着いてきて、数回電話で話をしたが、とても好感の持てる青年だった。ただ、少しだけ真面目すぎるかなあと思ったが、彼が目指している職業はそれが一番要求されるから、過ぎる・・・はないのだろう。恐らく彼は数年後夢を叶えている。そのお手伝いが出来てとても嬉しい。会ったことはないが、あの青年が消臭パンツなるものを履いていただなんて気の毒すぎる。もっと早く知り合っていたらそんなものに手を出すこともなかっただろうにと悔やまれる。介護が必要な方なら分かるが、若者にそんなもの必要であるわけがない。一体どんなものか僕は知らないが、過敏性腸症候群で相談してくれる人達の中でも何人かは利用していたみたいだ。  越えられない壁を越えれる漢方薬を作ってから、かなりの人が自分の壁を壊してくれている。高速道路は勿論、渋滞でも何故かしら気にならなかったとか、エレベーターに乗れたとか、会議が苦痛ではなくなったとか、人それぞれの壁が崩れ始めている。中東の独裁の壁は漢方薬では壊せないが、個人の長年の壁なら漢方薬で十分壊すことが出来る。壊して飛び出さなければ何も始まらない。まるで違った光景を見てもらうために僕もお手伝いをしたい。まるで変わらない光景ばかり見て薬局の中に閉じこもっていた男が言うのも口幅ったいが。