七五三

 昨日孫の七五三のお祝いに招かれて、岡山市にある宗忠神社と言うところにお参りした。以前その前は通ったことがあるのだが、入ったのは初めてだ。よそと比べることは出来ないが、立派な作りで、果たしていつの時代に作られたのだろうかと興味を持った。お参りの若い家族が多くて、お祝いの儀式も、何組かに分けてやって貰った。付き添っている祖父母らしき人達も、若い親も着物姿だったりで、とても華やかで初めて見る光景にしばし目を奪われた。もちろん主役の子供達は男の子も女の子もとても豪華そうな着物を着せて貰い、親や家族の思いが十二分に伝わってきた。子供帯が競うように着ている着物がどのくらいするのか分からないが今の世の中、経済的にも豊かなのだなと感心した。息子に「貸衣装なの」と尋ねたら、お嫁さんのお母さんが作ってくれたみたいな事を言っていた。まるでとんちんかんな質問だが、息子も知らなかったのかもしれない。我が家では無かった儀式だからさっぱり勝手が分からない。  このころの親の我が子に対する愛情ぶりはすばらしく深く見える。可愛い盛りとはまさにこのころのことを言うのだろうか。ビデオを回し続けの親の姿を見ればよく分かる。まさに宝なのだ。それ以上のものなどないのだ。溢れる愛情は神殿の大鏡にも勝る。神主さんの指導におあわせるお辞儀や柏手にも力が自ずと入る。温かい日差しの下で、街中にいることも忘れて、ゆったりとした時間を過ごした。田舎ではあまり見られない、若い親や幼い子供達の風景がなぜかまぶしかった。二度と戻らないとても崇高な風景のように感じた。