レゲエ

今日ある人が、レゲエのCDを持ってきてくれた。その人の甥がプロデュースしたものらしい。歌詞カードはなかったが、それ以外はCDショップに並んでも何ら遜色ない。早速薬局でかけてみたが、音もなかなかよくて、レゲエのリズムにすぐ体が揺れた。ところが、さすがプロの歌手だけあって歌唱力はまずまずなのだが、歌詞のくだらないことが甚だしかった。意識して歌詞カードがないのかどうか分からないが、言葉の一つ一つが意味を為さず、単なる声、それもどちらかと言うと騒音に近い声だった。揺れていた体も自然に止まり、ついでにプレイヤーも止めた。  どの世界でも素人とプロの境界が漠然としている。現代は素人でも使いこなせる機械のお蔭で、プロの真似が簡単に出来る。本質の部分で決定的な差は出るが、外堀はそんなにには変らない。プロが素人に近づいたのか、素人がプロに近づいたのか分からないが、評価に苦慮するものが溢れている。労力と資源の無駄のような物が多く、人の心も地球も共に痩せさせる。