百葉箱

 2時過ぎに昼食をとるために2階に上がり、テレビを点けた。すると大宰府からの中継の場面だった。TBSのゴゴスマと言う番組で、天気予報でほぼ番組のほとんどを埋めているのではないかと思うくらい、能無しの番組だが、いつもならすぐにチャンネルを変えるのだが、若い男性アナウンサーが、麦わら帽子をかぶり中継している姿が気の毒でつい見てしまった。
 百葉箱の気温が38度台、アナウンサーが手に持っている温度計が41度。これには今更驚かいないが、驚くのは観光客がいっぱい訪れていること。暑いのになんてタフだと驚いたのではない。驚いた理由は「何でこんな時間に働いていないんじゃあ~」
 見れば夏休み風の子供連れなどがいて、それは分かる。総じて母親と子供達だから。意外や老人の姿があまりなかったのは、さすがに観光地でも、命がけでは行けないからだろう。若い時のように水分を身体に溜める能力が駄々落ちだから、彼らが1時間平気なのと比べたら恐らく10分くらいが限界だろう。さすがに人生を止めるためにお宮には参らないだろう。
 分からないのは若者達。どう見ても社会人の年齢に見えるが、優雅に散策している。その解放感は何で手に入れられるのだろう。会社が与えてくれた日本版のバカンスなのだろうか。働くことが美徳で育ち、実践してきた身には受け入れにくい光景だ。それで彼らも世の中も回っていくのだから、毛嫌いする必要はないが、近い将来多くの国に追い越され、周辺国の召使国になってしまうような気がする。まるでタワマンの人達のために全国から集まり周辺で働き暮らす地方の人間のように。(斎藤 幸平先生の言葉)

https://www.youtube.com/watch?v=PlkCWuTVJ4I