弱気

 よくもこれだけのことのためにお互い5年間も頑張ったものだと思う。治療する側はさすがに経済的なメリットはあるだろうが、される側の出費は相当のものだったと思う。まして効かないと訴えると、そんなことはないと怒られたそうで、踏んだり蹴ったりとはこのことだ。
 普通なら、効かなければ謝る。残念ながら治療は確率の世界だから、7割の方に喜んでいただけたら凄腕に属するだろう。そもそも新薬が許可されるときの確率なんて、6割も効けば許可されるのだから。癌の薬など1割台でも許可が出る。
 この方の話で面白かったのは、薬を変える度に副作用が出て、それも1日飲むだけで顔が赤くなったり、ニキビが出たりするというのだ。先の先生はこの辺りで怒られたのかもしれないが、僕は大笑いして即答した。「そんなことあるわけがないじゃん、自分が恐る恐る飲むからじゃあ!ひどい人は薬を飲む前から副作用が出る。せっかく自然由来の漢方薬を求めているのに、効果を期待することより副作用を恐れる人がいる。そんなの、自爆テロじゃあ~」
 と言いながらも僕は弱気になって1週間分だけ煎じ薬を作って送った。すると1週間目に電話があり開口一番「膝から下が軽い」と喜んでくれた。5年間何の効果も感じなかった人が、1週間で明らかに足が軽くなったのだから驚きだろう。これで漢方薬に対する負のイメージを払拭してもらえたかもしれない。
 病院では何でもないと門前払いを受け、漢方薬しかないと5年前に漢方薬局に救いを求めたらしいから、漢方業界としては大切にしなければならない方だ。電話で話をしても善良さが伝わって来る。どこまで健康にしてあげたら喜んでくださるのかまだ始まったばかりだが、漢方薬に対する負のイメージは払しょくできたかな。

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