結論

 僕がまだ若い頃から言われ続けていたことだが、やっと結論が出たってところかな。ただし僕にとってはもうほとんど手遅れで、今更取り返しがつかない。気を付けて生活すると言う、全く僕好みでないことを強いられる。
 牛乳はカルシウムを多く含むが、皮肉なことに牛乳をよく飲む欧米人の方が骨粗しょう症で骨折のリスクが高いと、一部の学者で言われ続けてきた。なんて逆説だと思うが、統計的に導き出された結論だから、信じないわけにはいかなかったが、なにぶん牛乳が好きで、あの貧しい時代に牛乳神話に頼り切って母が育ててくれたので、まるで水のように牛乳を飲むさきがけのような僕だった。
 ただし、巷言われるように骨太にはなれなかった。筋肉もないし、骨も強そうでもない。ただ35年間バレーボールをしていたから、その貯金はいくらかあったが、既に使い果たし今では借金状態だ。
 いまだ冷蔵庫にはたくさんの牛乳の買いだめがあり、のどが渇くと飲んでいる。ああ、それなのにそれなのに!
 さすがに以下のような論文が出れば、これが潮時かと観念した。冷蔵庫のストックを飲み干したら、がぶ飲みは止めて、たしなむ程度にしようと思っている。
 チーズやヨーグルトは骨折リスクを低減してくれるらしいから、これからはやはり「飲むヨーグルト」か。牛乳パックと同じ容器に入っているものをこれもまたストックしているが、あの甘味は何だと気になるが、飲んだ後歯を磨くことを条件に、がぶ飲みしてみようか。
 何はともあれ70年近くがぶ飲みしてきたのだから未練はない。骨を折って骨折り損では目も当てられない。
 

乳製品摂取量と大腿骨近位部骨折の発生リスクとの関連を調べた用量反応メタ解析の結果、牛乳摂取量の増加は骨折リスクの増大と関連するものの、ヨーグルトとチーズは摂取量が多いほど骨折リスクが低減したことを、米国・メリーランド大学のSuruchi Mishra氏らが報告した。Journal of Nutritional Science誌2023年9月11日号の報告。

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