残念無念

納豆摂取と骨密度との間の直接の関連は知られているが、骨粗鬆症性骨折との関連については報告されていない。今回、大阪医科大学/京都栄養医療専門学校の兒島 茜氏らの研究で、閉経後の日本人女性において習慣的な納豆摂取が骨密度とは関係なく骨粗鬆症性骨折のリスク低下と関連していることが示唆された。

 骨密度と納豆摂取が関係していることは分かっていたが、骨粗鬆性骨折との関係は分かっていなかった?素人にとってはどこが違うのだろうと思うが、学問的には違うのだろう。入り口からもう分からないが、結論だけ言ってもらえれば納得は出来る。要は納豆を食べていれば骨を折りにくいということだろう。骨密度が増えるから当たり前だなんて言うとどうやらその世界では素人の意味のない発言らしい。結論は簡単だから、そしてそうだろうと腑に落ちる結論だから別段目新しくないが、面白いことが二つ載っていた。一つは納豆をどのくらい食べるかでグループ分けして調査するのだけれど、あるグループは毎日必ず食べるというグループだ。
 岡山県しか実際には知らないが、西日本では余り納豆を食べる習慣がないのではないか。さすがに今ではやたらテレビで紹介するから健康志向で食べるが、かつて僕は納豆を食べる人間はただひとりを除いて見た事がなかった。今から40年以上前の三田洞の学食で、細くて天然パーマで髭を生やした男が必ず納豆を食べていた。納豆を混ぜる奇怪な行動を目の前で毎日のように見ていた。見ただけでえづきそうになっていたから、一度も食べたことはなかったが、その記憶から、毎日納豆を食べているグループとは関東の人たちだろう。彼は埼玉県だった。そして週に1回以下は西日本の人だろう。岡山県人かもしれない。
 もう一つ面白かったのは、「豆腐や他の大豆製品の摂取頻度は、骨粗鬆症性骨折のリスクと関連がなかった」と言うドライな結論。味噌汁でも澄まし汁でも、豆腐が入っているのが好きな僕には残念だ。又冷奴も夏には結構食べる。これまた関係ないとは残念無念。