訃報

 要約すると以下ようなニュースがインターネット上に公開されていた。
 「3月に急性腸炎のために手術を受けた。闘病生活を送っていたが病状は日に日に悪化。病のため東京都内の病院で急逝していたことが10月16日、分かった」
 口に出して歌ったことはないが「昴」と言う歌は、聞いていていいメロディーだなあ、きれいな歌詞だなあと感心させられる歌だった。
 谷村新司の訃報を伝える文章を読んで、亡くなり方があまりピンとこなかった。急性腸炎で手術ってこともあるんだと、初めて知った。おそらく僕だって何回かはその症状に陥っている。便器を抱え何度も嘔吐を繰り返した記憶は複数回ある。貧血で冷たい床の上に失神するがごとく倒れ込み、その冷たさでまた回復していた。とにかくしんどい病気だが、手術まで要することもあると言うことは知らなかった。ノロウイルスなどによる胃腸風邪は、漢方薬が良く効くから、大したことはないと正直、高を括っていた。でも手術まで意識しなければならないとなると、高など括ることはできない。
 病状は日に日に悪化・・・入院していて、どうして腸炎が悪化してしまうのだろう。急性で入院して慢性化して亡くなるほど治療は難しいのだろうか。発表にはないが、何か持病があったのだろうか。そうでもないとみんなの恐怖感が拭い去られない。持病を悪化させてなどの文言がないから分からないが、元気な人でも亡くなるとなると恐怖感のレベルが違ってくる。
 半年以上闘病しているのに「急逝」と表現するのだろうか。それとも「その朝はみんなと冗談を言い合っていた」などのお決まりのフレーズ通りの生活をしていたから急逝と表現したのだろうか。僕には半年以上苦しんだと読み取れる。
 名曲だけが残されてこれからも歌い続けられる。シンガーにとっては本望かもしれないが、まだプロなら歌えるだろうから未練も残るだろう。死は持てる者にとっては恐怖、貧者には救い。

【ℕG記者会見】 佐藤章(一月万冊) 質問(2023/10/02) - YouTube