大満足

 牛窓の長浜地区は田園が広がっていて、牛窓では珍しく見遠しが利く。昨日の朝、僕は高松の第九を聴くために、ベトナム人たちを迎えに行く途中、そこを通った。
 僕は主要道を走っていたのだが、三差路から主要道に出てこようとする軽四トラックが見えた。遮るものがないから、良く見える。主要道だから道を譲る立場でもないが、なんとなくゆっくり走っていたのが幸いした。
 前方から乗用車がやって来たから、当然トラックは止まって待っている。乗用車が通り過ぎると、運転手は、走り去る車を見送りながら、と言うことはまさに僕の車が近づいていることも分かるはずだ。走り去る車と僕の車がほぼ目の前で擦れ違うのだから。
 軽四の運転手は、当然僕の車を見ていたはずだが、突然道路に飛び出した。僕の車は0メートルくらいに接近していたと思う。僕は運転手の顔がはっきりと見えたから。
 僕は、飛び出してきた車の側面にぶつかると思ったので、車の後方にハンドルを切った。車が進む方にハンドルを切っていたら、ぶつかっていただろう。薄っぺらい軽四の運転席の鉄板など破壊してしまっているはずだ。
 ところが、昨日の朝は時間の余裕を見て出かけたので、心に余裕があり、ゆっくりと車を動かしていた。だから突然出てきた軽四トラックを余裕を持って避けられたのだと思う。もしそこで急いでいたら、運転手を殺すか大けがを負わせていただろう。
 左側を確認し、車を行かせた後、当然右側も確認したはずなのに、と言うのは僕は運転手の顔を見たから良く分かるのだが、ぶつかられそうになっても尚、いやいや自分が過失で事故を起こしそうになっても、謝るでもなく無表情で走り去った運転手は、80歳はとうに過ぎているだろう女性だったから痴呆を疑った。何ら動転することもなく、窓ガラス越しに笑いながら、いいよいいよと挨拶した僕には全く反応しなかった。おそらくかなりの痴呆が進んでいるのではないか。
 高齢になっても公共交通が不便な田舎では車はなかなか手放せないだろう。そこがよく分かるからその女性を責める気持ちは全く起こらなかった。普段薬で命を救うことが出来なくて悩んでいるくらいだから、せめて車ででも一人の命を救ったと思えば、大満足だ。

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