不足

 医療用の薬が不足しだしてかなりの日数が経ったが、僕は病院用の薬は飲まないから、僕にとっての実害はなかった。ただ今回のはわが身にこたえる。
 働くことが好きだから、それ自体は一向にかまわないのだが、それには体調の維持が必須だ。少なくとも立って仕事が出来ること、相手の訴えを完全に理解し、それから処方を導き出すことは、今でも僕の中心業務だ。病院の処方箋調剤は若い二人がやってくれているから、それ以外で手伝って、二人の負担を軽くしてあげなければならない。そのためには頭も体もある一定の基準を保たなければならない。それもできる限り毎日毎時間。
 そのために僕は毎朝ドーピングを欠かさない。二つのドリンクを毎日必ず飲む。それを飲んでいれば、朝1時間の草刈り作業、仕事が9時間半。メール相談が2時間、これらを全うできるし今のところ出来ている。
 ところがところがだ、なんと僕が衰えを悟った昨年から毎日欠かさず飲んでいるドリンクが、製造会社のミスで当面出荷出来なくなるらしい。当面どころか下手をしたら製造許可が取り消される可能性もある。
 この連絡を会社から受けた時はさすがにショックだった。ドーピングなしで、今と同じ仕事量をこなせるとは思えない。他社に代替品もなさそうだから、かくなるうえは仕事量を減らすか、疲労で倒れるかだ。物語だと後者の方が格好いいけれど、実社会では笑われるだけだ。「年甲斐もなく」で片づけられてしまうだろう。
 よりによって僕が最も必要としている薬が。好ましくないものに贈る言葉「よりによって」が多すぎはしないか、今の世の中。

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