肯定

 歳のせいなのか、職業柄か、はたまた生まれ持った性格の為か。
 なんだか自分でもよく人に話しかけるなと思うことがある。初対面の人でも何か興味を惹かれたら、それが感動と言うような高尚なものではなく、ごくごく日常的に遭遇する出来事でも、つい話しかけてしまう。
 今日もそういったケースでまたやってしまったと思ったが、後味はよかった。向こうの男性もそのような気がした。なぜなら・・・・・・・・・
 6時半ごろ、スーパーにベトナム人を送ったついでに、駐車場に設置している古紙の回収ボックスに、新聞紙の束を車から降ろして運ぼうとした。すると回収ボックスの前に回収車のトラックが横付けされていて、その荷台に隙間なく回収した新聞紙を詰めている男性がいた。荷台に少しの隙間もできないように丁寧に並べていた。回収ボックスに放り込まれた新聞紙が荷台では直立不動で整列していた。普通なら、横に寝かした新聞紙を積み重ねていきそうだが、彼はすべて立てらせていた。僕はその光景を見ておもわず男性に「凄いですね、さすがプロの仕事」と感想を述べた。すると男性は、突然話しかけられたことに違和感を持ったのか、返事は帰ってこなかった。僕は車の後ろを通り回収ボックスに持参した新聞紙の束を投げ入れた。その時に「お世話になります」と大きな声でお礼を言った。
 するとその後、車の傍を通り抜けようとした僕に、男性が遅ればせながらに返事をした。「こうしないとロスが大きいんですよ、次は平島に行かないといけないんで」と。その上「こうしておくと荷崩れもしないんですよ」とも教えてくれた。
 会社の方針か、この人たちの知恵か分からないが、ふと声掛けしただけなのに、心地よい時間になった。いろんな方がいて、いろんな仕事に就き、いろんな人生を歩んでいる。人生を、世の中を肯定できるとしたら、こうした方々の集まりだからだ。

ついに完成❗️竹中平蔵人脈『相関図』お披露目ライブ配信/グローバリストの実行部隊たちを実名で徹底解説❗️※コメントも拾います【竹中平蔵研究 vol.34】 - YouTube