悪夢

 正に悪夢だった。目が覚めてからも懸命に考え続けて、その後、夢だと分かり安心した。
 どこか分からないが鍼の治療に行っているみたいだった。ところが予約とは全く違う時間に着いたみたいで、治療を断られる。現場で先生と話しているのはもう日が暮れかけている時間だから夕方だろう。先生曰く「約束の午後2時に来られなかったので治療できません」
 それは困る。メンテナンスをしてもらえないと、働けなくなる。そこでお願いするのだが頑として断られる。ただ、その午後2時と言う約束がどうしても思い出せない。それと、そもそも朝から夕方までの時間何をしていたか一つも思い出せないのだ。完全に空白になっている。何の記憶もないから妙に焦って、しんどかった。懸命に努力するが完全に記憶が抜け落ちていることだけが鮮明になって来る。それが又次の焦りを呼ぶ。この堂々巡りをどのくらいやったのか分からないが、そのうちあまりの苦しさで目が覚め、次第に夢だったことに気が付き始めた。ただそれでも記憶が完全に飛んだことへの恐怖感で、夢だと割り切るには時間がかかった。
 あと味のとても悪いしんどい夢だった。最近なんとなく言葉が出にくくなった気もしないでもなく、「おとうさん、おかしいよ」と妻が時々口にするので、昨夜の夢はその影響だと思う。正夢でないといいが。痴呆を予感することは結構恐ろしいものだ。
 ところで今日は何日?僕は誰?

 

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