臆病

 大阪の痛ましい事件で僕が思ったこと。もし先生が僕みたいに臆病だったらよかったのにと言うこと。
 ニュースでの解説を聞いたり映像を見てすぐに思ったのは「僕なら怖くてあんな建物には入れない」だった。たとえあのような事件がなくても僕には無理だ。1か所にしか逃げ道がないなどは考えられない。まして隣のビルとは壁が接するほどだから、一か八かで飛び降りるチャンスもない。
 聞けば大阪駅の近くだから、超一等地だろう。だから築50年の建物でも借りれればラッキーなのか。患者さんに人気があって流行っている医院みたいだから、業績アップに従って移転も可能だったのではないか。
 なぜそのビルに固執したのかわからないが、人気より、営業より、僕は安全を優先する。街中に出かけて車を止めるのだってその判断は最優先だ。いくら店が流行っていても、車を出しにくい店舗は選択しない。ましてビルの場合など、反射的に安全かどうかは判断している。
 ぼくは臆病でも、念には念をのタイプでもない。無傷の人生など考えてもいない。ただ、これ以上は譲れないと言うものを持っているだけだ。健康面でも、安全面でも。臆病を卑下することはない。それで守られることは結構多いのだから。 

 

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