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 ほとんど2年ぶりに近いと思う。昨年、運よく中止にならなかった和太鼓のコンサートを最後に、禁断症状に苦しんでいたが、ついに今日久々に藥が手に入った。
 会場は「サクラートたどつ」と言うところで、牛窓を彷彿させるような町だった。ただ大きな造船所があり、そこはさすがに牛窓町とは違って、音楽ホールを所有できる財力がある町なんだと羨ましく思った。
 途中教会に寄ったこともあり、朝8時半に出て、帰宅が午後7時の久々の長時間運転だったが、難なくこなせて、まだ和太鼓などを楽しむことが出来ることを確認できたよい一日だった。
 かつて2回ほど、野中耀博のコンサートを聴いたことがあるが、今日のコンサートはなんと彼がバックをすると言うのだ。それだけ木村優一なる演者は上手で有名なのかという興味でチケットを3か月前に買ってから楽しみにしていた。
 それは1曲目で証明された。橋元恵風と言う曲名だったが、それはもう圧巻だった。木村優一をメインに5人の男たちによる演奏だったが、なんと力の限り叩く時間が20分くらいあったと思う。あまりの長さに気が付いた時には、いったいどのくらい叩き続けているのだろうと確認は出来なかったが、20年近くの経験でよくある長い曲(10分くらい)の倍はあったと思う。もちろん力強さ、精密さ、真摯さ、そして当然曲のどれもが、「今まで聴いた、見てきた中で一番」と思わせるものだった。
 運転自体を楽しむようなタイプではないので、こうした目的ありきの行動力は、ことがなければ維持できない。体力だけでなく、行ってみようと言う気力まで衰えているような気がしていたから、「まだ大丈夫」の確認はありがたかった。おそらく自分の仕事の終わりは、それに先行することはないと思うので。

 

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