時々こういった方がおられる。年齢には関係ない。バラバラだ。
 男性は薬局の前に車を横付けにし、一言僕に症状を説明したらすぐに奥さんだけを置いて出ていった。もう1年くらいになるだろうが、こうした行動は初めてだ。今まではおとなしく漢方薬が出来るのを待っていた。
 手と足に限り皮下出血をし、ほとんどの個所がどす黒い赤色している。少し刺激したら皮下から出血する。現に、服に血がにじんでいるところもあった。大学病院や漢方薬局で10年以上治療していたらしいが改善どころか進行しているので、ある人の紹介で来られた。徐々にではあるが、それこそ2週間目ごとに煎じ薬を取りに来るたびに患部を見せてもらっていたが、出血しているところが減って、今では3分の1位の個所が普通の肌の色になっているし、出血している所の色も随分と綺麗な赤色になってきた。知らない人ならぞっとするような皮膚だったが、今だったら驚かれたりはしないと思う。
 話がそれたが、男性は入り口で「もう見せんでもええじゃろう、ちょっと出てくるから作っといて」と言い残して車を海の方向に走らせた。
 20分ほどで帰ってきた。僕が「牛窓に友達でもいるの?」と尋ねると「海を見てきた」と答えた。九州から若い時に岡山にやってきてずっと暮らしているらしいが、家がある所が内陸部だから、海を見るのは楽しいらしい。牛窓の海も、あるところからはまるで風景画のように見え、あるところからは地元の生活そのものが見えるが、どちらも海に違いはない。 
 福岡出身だと言うから玄界灘の雄々しい姿を見て育ったのかもしれないが、穏やかな瀬戸内の海にもひきつけられるものがあるのだろう。
 いつでも見ることが出来る安心感もあって、敢えて牛窓の海を眺めるようなことはしないが、偶然用事があって通りがかる海岸からの眺めはやはり好きだ。いやいや牛窓だけでなく、例えば和太鼓のコンサートで偶然訪れた町で偶然目にする普段着の海辺の景色も大好きだ。着飾らない潮の香りに気持ちが落ち着く。やはり僕らは「われは海の子 白波の」

 

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