総社市長

 よかった危ないところだった。僕が政治家を褒めることはめったにないが今日珍しく褒めたのだ。
 久しぶりに訪ねてきたある県会議員と話をしていた。数年前の倉敷の水害について話が及んだ。彼の住所はその地に近い。職業柄もあるし近くでもあることから彼はすぐに、被災地に入りボランティアを始めたらしい。彼が始めたのはトイレの設置。これがとても喜ばれたらしく、救助に入った自衛隊も当初は使ったらしい。考えてみれば一番大切な分野かもしれない。トイレの構造なども詳しく教えてくれた。
 彼は友人をあの水害で亡くしているらしい。思いが強かったのは想像に難くない。彼が入ったところの近くに総社市があり、当時ニュースでも聞いていたが、市長の呼びかけで高校生が600人くらいボランティアに集結したらしい。彼らを最前線に出すことはできないから後方支援をお願いしたらしいが、たいそう役に立ったみたいで、ニュースでも繰り返し報道された。
 僕はそれを企てた市長のアイデアに感心したものだが、その市長をとても間近で見たことがあって、あの市長ならやるだろうなと納得した。
 というのはその前年に、総社市で第九のコンサートが開かれ、その舞台で彼が挨拶をしたのだ。小さな地方都市で第九のコンサートをするのはとてもむつかしいが、彼はそれをやり遂げ、市民や第九ファンに大いなるプレゼントを与えた。文化への想いがないと、とても発想できることではない。彼はおそらく文化への理解があるのだと感じていた。若い市長だったが、総社市民はいい市長を選んだものだと羨ましく思っていた。
 そうした一連の流れを話して「彼はなかなかいいよ」と珍しく褒めたのだ。それがよかった。僕の話を受けて県会議員が言った言葉がなんと「彼は親類なんです」だった。それも結構近い親類だった。政治家嫌いの僕を知っている議員だから、僕の誉め言葉が余計うれしかったかもしれない。久々に訪ねてきてくれた喜び。僕が唯一親しくする議員が、評価できる市長と親類関係にあることが分かった驚き。荒れ地にもけなげに花は咲くものだ。

 

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