許し

 何度も書くが、薬局をやっていて最大級のストレスは、機器が故障して動かないこと。特にパソコンはその最たるものだ。
 昨日もまさに修羅場だったが、いつものように漢方問屋の専務さんが助けに来てくれた。途中から彼一人では難しかったので、御世話になっている税理士の先生の若いスタッフにリモートで参加してもらった。
 二人で対処してもらったのだが、結局夜の8時頃一段落がつき専務さんは帰って行った。最低限の日常業務がこなせるように代替機を立ち上げてくれ数日間それを使用することになった。
 パソコンが使えなくてパニくった僕は「新しいのを買って来て替えて!」と途中で訴えたのだが、なぜか二人とも聞く耳を持たなかった。その提案にまるで無関心だった。昨日の唯一の収穫と思えるその無関心の理由に、驚愕。日本の企業ってこんなものかと残念に思った。
 僕は近隣の電気屋さんに行って、いくら高くてもいいから新しいのをセットしてと頼んだのだが、拒否の理由はその金額の高さにあった。何でも普通の人にとって不必要な機能をいっぱいつけて値段をべらぼうに高くしているのだそうだ。その機能など使える人はほとんどいないのに、それを値段を上げる理由にしているみたいだ。それを聞いて多くの日本の製品の構造に思いが行った。どうせ使えないもの、必要のないものは車などを筆頭にどの製品にも見え隠れする。あたかもそれが良いことのように喧伝され、洗脳されているのが僕、いや日本の消費者なのかもしれない。
 結局新しいパソコンどころか、部品だけを買って若いスタッフが直してくれるそうだが、まるでそのごく自然な発想に感心した。まるで力みがないのだ。内幕を知っているからこその態度に見えた。
 と言う理由で、1週間くらい多くの迷惑をかけるかもしれないが、お許しを!