全国共通

 標準語を喋ろうと思えば喋れるが、しゃべろうと思わないから喋らない。岡山弁もしゃべろうと思えば喋れるが、思わないから喋らない。結局僕が使っているのは、50年前の学生言葉だ。それが一番しっくりくる。
 ただそれも歳月とともに、生粋の学生言葉でなくなり、地元の言葉と、年齢とともに身に着けた言葉の、大いなる混血状態になった。
 今日福島の女性と話をしていて、何々が「ねえ」と言ってしまったことに気が付いて、すぐに「無いと言う意味」と説明した。何かが無いと言うところを、何かが「ねえ」と言ったのだ。すると女性が「分かりますよ。福島も『ねえ』と言いますから」と教えてくれた。
 岡山と福島で同じ「崩したような」言葉が使われていたことに驚いた。僕はずっと岡山弁だと思っていたが、ひょっとしたら全国共通の崩し語?
 もう一つ共通したことがある。「毎日楽しい?」と尋ねたら、「全然楽しくないです」と答えた。これもまた全国共通?。