封書

 今日NTTから封書が届いた。別に珍しいことではないか。でも封を開けて目を通すと珍しい内容だった。
 何故なら、NTTから書類が来ると普通は請求書だと思うが、なんと今日の内容は全く逆で、お金をくれるというものだった。確かにこれは珍しく滅多にないことだ。と言うより初めての経験だ。僕はNTTにお金をもらえるようなことはしていないから何かのミスかなと思っていたが、文面に目を通すと、電柱を敷地内に立ててもらっているから、その土地の使用料だというのだ。
 勿論僕の薬局の敷地内に電柱はない。あるのは昨年かの国の人のために買ってあげた寮の庭だ。柿の木が2本ありその背後に隠れるようにしてある。電信柱のようで電信柱でない。背が低いしそもそもみすぼらしい。でも明らかに電線様のものが延びているから電気とばかり思っていたが、電話線だったのだ。この手の書類は苦手で目を通すことはないが、恐らく1年間に9000円くれるのだろう。直径が20cmでもあるのだろうか、貧弱な電信柱だが、これで9000円もくれるなら、もっともっと電信柱を僕の土地に立ててくれればと思う。まるで満員電車のごとくギュウギュウ詰めにして立ててくれればそれだけでご飯を食べることが出来る。これぞ究極の無線飲食だ。