借金

 目を疑った。頭も疑った。ついでに品性も疑った。もっとも品性があればやらないことをやっているのだから最後のは確信済みだが。  どこかの格安航空会社の借金を9割がたなしにするというような記事が新聞に載っていた。で、その数字はやはり庶民の借金とは桁が違う。300億と言うような数字を朝見たような気がする。そしてその中のほとんどを無しにしてくれるから、結局は10億円前後ですむと言うような内容だった。割合で言うと数パーセントで済ませてあげるってことだ。分けが分からない。普通ならこんなにまけてあげると、まけた方がつぶれると思うのだが、別に響かないのか、そんな話は過去の良く似たケースでも聞いたことがない。持っているところは持っていて、何百億円の損失くらいなんでもないのだろうか。経済についてなんら知識がないから不思議な話としていつまでも僕の頭に残る。  田舎では、一つの全国版のスーパーができれば根こそぎ辺り一面の商店を潰す。で、借金経営だった店が、それを棒引きにしてもらったというような話しは聞いたことがない。会社が大きければ、潰れない、潰されない。借金までなかったことにしてくれる。これって、あの分かりにくい経済の常識なの?それとも政治屋のお友達の救済なの?あたかも法律か何かで守られているかのように装飾した金持ち連中の合法的な横領なの?  今朝の毎日新聞社会学者の上野千鶴子が投稿していたが、彼女の文章の最後に「戦犯の孫が総理をしている」と言うような文章があった。本来生まれてこれなかった奴に牛耳られているおめでたい国民だ。70年前も今も平等など幻想でしかない。僕の友人は12000円で法務省の塀の中に1年半出張した。