長生き

 「原発周辺の被災者ら計約1万5千人は、入院患者が事故直後の避難途中に死亡し、住民が被曝(ひばく)して傷害を負ったなどとして、震災以降、断続的に告訴・告発した。対象は菅元首相のほか、東電の勝俣恒久前会長、清水正孝元社長、原子力安全委員会の班目春樹元委員長、枝野幸男官房長官海江田万里経済産業相ら数十人で、検察当局は昨年8月に受理。東京、福島両地検に応援検事を集め、事情を聴いてきた。」  そうか、どうやら罪には問われないみたいだ。たった数千円返せなかった僕の友人は1年近く高い塀で囲まれた法務局に出張していた。先の戦争に次ぐ罪を犯した奴らが、罪に問われないなんて。もうこの国ではなにでもありだ。悪いことをするなら、出来るだけ多くの人間を傷つけ、多くを奪い、立ち直れないくらいにするのが良い。そうすれば検察は見逃してくれる。こそ泥みたいなのは逆に捕まってしまう。大悪党にならなければ。  高濃度の放射性物質を含んだ水が海にだだ漏れなのに、世界は何故騒がないのだろう。多くの国が臑に疵を持つ身だから黙っているのだろうが、どの国の国民も自分たちが口にするものに放射性物質を含まされたら構わない。ゆっくりと襲ってくる死の責任をとらせるために、奴らには出来る限り長生きしていて欲しい。