誘導

 なんてことだ、昨日紹介した自衛隊の歌姫こと三宅由佳莉さんは、この辺りで少し優秀な子がいく城東高校の出身らしい。僕の姪や甥も卒業生だ。牛窓中学からも毎年数人は進学するのではないか。このことを知り合いの音楽家夫婦がわざわざメールで教えてくれた。 三宅さんが何歳か知らないが、そうしてみれば必ず同級生だった人が牛窓にも何人かいるはずで、彼女の情報が今まで耳に入ってこなかった方が不思議だ。ただ、NHKであれだけ時間をとって紹介されたから、これからは動静が耳に入るようにはなるだろう。  それにしてもこの距離で全く知らなかったのは残念だ。もし知っていたら、毎朝彼女が登校してくる時間帯には緑の服を着て、黄色い旗を持って横断歩道の傍に立ち誘導してあげたのに。 僕は素人とプロを次のように区別する。高音になっても尚うつむいて歌えるのがプロで、あごを出し天井を向くのが素人だ。訓練を重ねた人は高音になっても尚あごを引く。そうしてみればしばしばテレビで見かける歌い手などほとんど素人に毛が生えているようなものだ。いやいや素人以下も多い。  初めて見た三宅さんに感動したのは、凛とした服装や姿勢で歌う姿もあったが、やはり一番はその歌の質だ。一瞬にして引き込まれた歌声だ。美しいものに出会ったときの高揚感を久々に得られた。願わくはいつまでもその凛とした歌い方を大切にして欲しい。