理不尽

 まずまずの体調だった人がこの季節、一気に不調を訴え出す。冬の交換神経優位から、夏の副交感神経優位に体が変わっているのだろうが、なかなかそれについていけない人が多い。ニュースでは、病気による事件がこれ又急に増え始めた。おかしな人が巷に溢れるのもこの季節の特徴だ。 僕の漢方薬を飲んでくれている人の中でも同じ傾向はやむを得ない。ただ、最近気になるのは、東の地域に住んでいる人達がハッキリとしたものではない、漠然とした不調を訴えたときだ。嘗てとは明らかに一つ要因を加えて考えなければならない。一昨年来の放射線による被爆を考慮しなければならないのだ。内部被爆に関してはもちろん、日本中気をつけないといけないが、外部も内部も両方となるとやはり東の方が危険だ。僕の漢方薬を飲んでくれている人は寧ろ東日本の方が多いから、そして若い人が圧倒的に多いから、気が気ではない。身体がだるいとか、息切れがするとか、何気ない不調がひょっとしたら放射線の影響だろうかと考えたりする。  まして今日のニュースで知ったのだが、かの県の居住制限区域で米の作付けが許されたらしい。住むことさえ制限されるところでどうして米を作っていいのだろう。おまけに目一杯緩めた基準で出荷されるのだろうから、食べさされる方はたまったものではない。命を何年短くされるのだろう。 漢方薬でいくら元気にしても、最強の毒に勝てるはずがない。放射能を決して口から入れないことに気をつけ、頂いた寿命を全うしたいものだ。被害者が何年もかかって又被害者になる。こんな理不尽を受け入れてはいけないし、加害者がより栄えるなんてのも受け入れてはいけない。