花粉症

 ええ?、いつの間にそんなに増えてたのだろうと思わず声を上げそうだった。花粉症にかかっている人の割合が、ある製薬企業の情報誌に載っていたのだがなんと26.5%に達しているというのだ。10年くらいで10%近く増えたことになる。僕はずっと、過敏性腸症候群の方は花粉症と同じくらいの割合でいると言ってきたが、この表現はもう使えない。 もう一つよく使ってきた表現に、花粉症は年寄りになれば治ると言うのもあるのだが、どうやらこれも使えそうにない。花粉症を嘆く若い人は沢山いる。「花粉症は老いたら治るよ。早く歳をとることを楽しみにしていたら」とか、逆に年配の方には「花粉症は若者の特権だから、あなたは若いんだ」とかの慰めにならない慰めを言ってきたのだが、どうやらこれも事実に反するようになってきた。70歳以上の方で花粉症にかかっている人の割合が10%以上と言うのだから。老いてもますます盛んなのは、病気の世界でも同じなのだろうか。
山のように積まれたまだ手がつけられない情報誌。その中にはきっと宝のような情報が一杯詰まっているのだろうが、消化されないまま放置されている。厳密に言うと若干は新陳代謝しているのだが。時間を見つけては読んでいるから、あるものはそこから次の場所に移るのだが、なにぶん毎日届く情報が多くて、出ていった量以上のものが積み重ねられていく。どの職業でも同じなのだろうが、情報過多の世界で生き延びるのは大変だ。情報の交通整理を誰かがしてくれないと、単なる肥満で終わってしまう。  繰り返される質問に、まじめくさって答えることはしたくない。形にはまった応対も得意ではない。ちょっとした会話の中にぼけもつっこみもあれば、僕の薬でも少しは効きやすくなる。読むのが止まらないほど面白い情報誌はないかなと勉強嫌いが又いつもの癖でつっこんでしまう。