未知

 全く未知の分野だったが、今日送られてきた医学情報を読んでいて、あまりの恐怖に要約を試みた。メリーランド大学の経済学者Maureen Cropper氏らによる研究。
 冒頭から衝撃的だが、プラスチックは色付け、柔軟性、耐久性のために1万6,000を超える化学物質を使って製造されているらしい。当然、プラスチックから漏れ出した化学物質はそれらの普段使いによって多くの人に行き及んでる。
 何とプラスチックにたいてい含まれる3つの化学物質だけで2015年のたった1年間で世界的に約60万例が死亡したと推測されている。
食品包装によく使われているプラスチック成分・ビスフェノールABPA)は内分泌を撹乱することで知られ、心血管疾患、糖尿病、生殖機能障害と関連する。
540万例の虚血性心疾患、35万例弱の脳卒中と関連し、43万例強の死亡を引き起こしていた。
食品加工、家庭用品、電気製品で使われるフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)は心血管が原因の死亡や発育不調との関連が知られている。
55~64歳の中高齢者の16万例強の死亡と関連。
繊維、家具、その他家庭用品に添加される難燃剤・ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)は神経に差し障るようであり、妊娠中にPBDEを被った母親の子は認知発達を損なう。
PBDEは2015年生まれの子の知能指数(IQ)1,170万点の損失をもたらした。
米国、カナダ、欧州連合EU)加盟国はすでにBPA、DEHP、PBDEを減らす手立てを始めており、成果も示唆されていて、たとえば米国では製造業界の規制や自主的な制限のかいがあって、BPAに起因する心血管死が2003年から2015年に60%減じているらしい。
このような前向きな取り組みの一方で、プラスチックに使われている7割超の化学物質は毒性が検査されないままみたいだ。僕らは現在進行形の被害者であり加害者なのだ。

https://www.youtube.com/watch?v=Af0Wl2ecPVI