数年ぶりに漢方薬を取りに来たから、「家族は元気?」と柄にもないことを尋ねてみた。合理主義が身に付いている僕も、やっと大人になれたようだが、尋ねたことを後悔するような答えが返って来た。
 お母さんが亡くなって丁度1年になるらしく、あの気風のいい方がとにわかには信じられなかった。よりによって肺がんだったらしくて、病気が分かってから亡くなるまでが早かったと残念そうに言うから、「苦しむ時間が短くてよかったじゃない」と言うと、当時を思い出したのか、「呼吸が出来なくなっていたからえらかった(しんどかった)と思う」と顔を曇らせた。
 僕より少し上の方だったから年齢を尋ねると76歳だと言う。女性の半分が90歳以上生きる現代ではかなり早い部類に属するかもしれないが、僕がかけた言葉は「良かったじゃん!それ以上生きとっても、ええことなんか、いっこもねえわ!」ちなみに翻訳すると「よかったですね!それ以上生きていても、良いことなんか、ひとつもないですよ」
 この答えを僕がしかめっ面になって言ったから、僕自身のことを言ったのがばれたみたいで大きな声で笑いだし「やっぱり先生じゃないといけんわ!」と言いながら帰って行った。
 お悔やみみたいな柄にもないことは言えん。

 


脳科学者の茂木健一郎氏が24日、自身のX(旧ツイッター)を更新。「日本のバラエティ番組」について私見をつづった。
 茂木氏は「飛行機の中で、近くの方(複数)が、日本のバラエティの動画を見ていて、これは地獄だと思った。画面が汚い、テロップがしつこい、タレントがどうでもいいことを取材して、語っている」と記述。「これじゃあ、日本、滅びるよね。ぼくはLex Fridman podcastを聴いていた もはやレジスタンス?」と続けた。
 その後の投稿でも「地獄では、永遠に日本のバラエティ番組が流れていて、休憩時間にモーツァルトがかかるらしい。現代によみがえったダンテに聞いた話です」とも書いた。
 茂木氏はSNSなどでしばしば日本のお笑い芸人について持論をつづり、反響を呼んでいる。今月19日までに更新したXでは「日本のお笑い芸人で、鋭利な刃物のようなシャープさを感じさせる人は皆無かも。それがこの国の不幸」「日本のお笑いは、羊たちの沈黙」などと記述。20日には、「コメディは、本来は最高の知性の表れ。日本のお笑いは全員落第!」と題した動画をYouTubeにアップした。
 茂木氏は17年、「日本のお笑い芸人たちは、上下関係や空気を読んだ笑いに終止し、権力者に批評の目を向けた笑いは皆無。後者が支配する地上波テレビはオワコン」などと記している。

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