着地点

 過敏性腸症候群漢方薬を最近飲み始めた女性が、今日メールの中で「着地点が分からないのですがまた飲みたいので注文します」と書いていた。
 確かに過敏性腸症候群の方は多くの不快症状を抱えているから、今日でお別れと言うタイミングをつかむのは難しいかもしれない。客観的に測る物差しがないからすべて主観に支配される。
 で、僕がひきつけられたのは「着地点が分からない」と言うフレーズだ。過敏性腸症候群の特徴をつかんだ言葉でもあるが、僕には自身の人生そのものを想起させる言葉だった。
 僕は着地点どころか、何かの計画を立てて生きてきたわけではない。夢とか希望を持って少年時代や青年時代を過ごしたわけではないから。
 今思えば何を基準に高校を選び、何をしたくて大学を選び、何で牛窓に帰り親の跡を継いだのか分からない。好きでもない勉強をし、成績上位の生徒が受験する高校を選択し、家業を継がなければならない当時の風習に盲目的に従い薬科大学を受けた。そして就職と言うものに肌が合わずに牛窓に帰って来た。
 失意の帰郷だったが、素朴な人たちや漢方薬と出会い、生まれ育った町での仕事は楽しかった。インターネットが発達したおかげで田舎にいても人様のお役に立てれる。だが僕はこの状況をイメージ出来ていたわけではなく、当然目指したわけでもない。
 そこにこの「着地点」と言う言葉が投げかけられた。思いもしなかったこの言葉に巡り合い、ただただ惰性で歩んでいた足が止まる想いがした。僕にとって着地点とは、まだまだ見回しても見つからない霧の中のバス停みたいなものだ。

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