配達

 1週間くらい前に電話を受けた時にも感じていたが、今日対面して、やはりその変わりようが本物だと分かった。
 20年くらい接点がなかったから、顔も声も忘れていたのだが、名前を名乗ってくれたから分かった。ただ僕の記憶の中では、プライドの高い方で、いわゆる棘があった。
 あることで1週間前にお世話をしたのだが、それはそれは本当に些細な事なのだが、今日はわざわざお礼に来てくださった。僕にとってはよくある日常業務なのだが、体調不良の時にわざわざ配達してあげたのが琴線に触れたみたいだ。275円のあるものを妻が配達したのだが、我が家では両親の代から、困っていたら10円のものでも配達する。田舎の薬局なら当たり前のことだが、若い時に都会で活躍していたその方にとっては「ありえない話」に近かったのかもしれない。
 雑談なんかはしたことがないのに、今日はあちらから色々話しかけてきた。とても和やかにひと時を過ごすことが出来た。元々頭がよさそうな人だから腰が低ければ多くの信頼を得て活躍されていたと思うが、田舎でそのポジションを得られたかどうかは別の地区の方だから分からない。
 変わったと思った僕の印象は、その方のある病気がもたらした変化なのかもしれない。死を意識するような病にかかられているみたいで、何かを悟られ達観されたのか、こんなに表情や仕草が変わるのかと思った。
 人は肉体を失うことがゴールなのかもしれないが、その瞬間まで精神は積み上げられるのかもしれない。精神の高みを極めるころ肉体を失うのだろうか。その方の話を聞きながらそう思った。

 

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