共通点

 そうか、そう考えればすべてが理解できる。幻想はもう抱かないことだ。そしてかすかな期待もしないことだ。
 あまりにも腰ぎんちゃくが目立つから、もうアホコミへの信頼は僕の中にはない。ただ、その醜態ぶりに気が付いたのはいつ頃からだろうか。理由はよくわからなかった。気骨のない人間ばかりが好んで就職するのかと思っていた。
 アホコミに進路を取る人間と、高級官僚になる人間は根っこは同じらしい。どちらもエリートだから、同じレベルの大学を出ている。片や役所、片や新聞社と言うだけで、大学時代は、例えば東大で席を並べて勉強してきたのだ。幼い時から受験の特訓を受けわき目も振らず記憶競争に励んできた人間たちだ。社会の景色などほとんど見る機会もなかった人種だ。だから権力を持っている馬鹿に忖度し、物事を掘り下げる理由さえも気℉が付かない。子供でもできる、政府が発表したものを垂れ流しているだけだ。
 両者の共通点は給料にも見つけることができる。権力を批判する建前だけはいっちょ前の新聞記者も結構高給取りで、年収1200万円?1500万円?くらいの給料をもらっているらしい。となれば結構高給取りなのだ。庶民の生活が理解もできないし、立ち位置が庶民の方になる理由もない。むしろ権力の方に居心地の良さを見つけてしまいそうだ。
 その上にもっと大切なこと。日本のジャーナリズムは、事実の垂れ流しだけで、真実を報道する力はない。事実は伝えるが真実は伝えることは出来ないそうで、日本人の哀れの代表的な分野らしい。
 中流国に成り下がったことに気が付かないようにカモフラージュされ、あたかも素晴らしい国であるかのようにごまかされているが、アホばかりが目立つつまらない国だ。