教訓

 今朝、テレビニュースをみて、多くの人が希望をもらったのではないか。
 鳴り物入りで近づいてきた台風に多くの人が恐怖を覚えていたはずだ。大雨による川の氾濫、土砂崩れ、そして今回は特に風による家屋の倒壊が懸念されていた。前2者はいつものことだが、暴風による家屋の倒壊がかなり起こるのではないかと、多くの方が心配していたはずだ。
 ところが、洪水もなく、朝のニュースの時間帯には土砂崩れもなく、家屋の倒壊も報道されなかった。予報では鉄骨も変形するなんてことも言われていたのに木造の古い家でも吹き飛ばされていない。このことは大いなる勇気だ。もはや毎年のようにこの手の巨大台風はやってくるだろう。その都度怯えて耐えなければならないが、今回の経験で結構家は強いことが分かった。確かに嘗ての有名な巨大台風が襲ったころからは半世紀近く時間が経過しているのだから、構造が進歩していることを考慮すればいいのだ。同じ規模の台風でも被害を受ける確率は大幅に下がるはずだ。恐るに足りぬでは慢心そのものだが、少なくとも家屋が吹き飛ばされると言うような悪夢を見る必要はなくなった。正しく恐れることは必要だが、恐怖におののくことはない。それが今回の巨大台風の教訓だ。