ニュースを見ていて偶然「馬アレルギー」があるってことを知った。
 ある高貴な方が、馬車に乗ると馬アレルギーが起こるので、車に乗っていた。めちゃくちゃ広い後部座席からわざわざ窓を開けて手を振っていたが、アレルギーがあるのなら窓を閉めておけばいいのにと思った。同じくある高貴な方が乗っていた馬車に接近していなかったから大丈夫みたいだが、初耳の言葉に思わず笑ってしまった。
 そもそもアレルギーと言うのは、一度そのものに暴露されて2回目に再びそれに暴露されて起こるものだから、その高貴なお方はやはり一度どこかで馬に触れていたのだろう。馬に触れるなんてことはめったにできるものではない。どう見ても牧場で働いていたようには思えないし、動物園で馬に餌を食わしていたようにも思えない。
 すぐにチャンネルを変えたから、ほんの一瞬のことだったが、今日は一つ利口になった。庶民はアレルギーになるほど馬に接近できないから心配はないが、もっと高貴な方が昔のように遠くの存在になれば国民はアレルギーを起こすだろう。