暴露

 スマートフォン、パソコン、照明器具などが発するブルーライト(青色光)に日常的に曝露すると、たとえその光が眼に届いていなくても、老化が早まる可能性があることが、昆虫を用いた研究で示された。米オレゴン州立大学教授のJaga Giebultowicz氏らによると、発光ダイオード(LED)が発するブルーライトは、網膜だけでなく脳細胞にも損傷を与える可能性があるという。
 毎日12時間ブルーライトを浴び、12時間暗闇の中で過ごしたハエでは、暗闇の中だけで過ごしたハエやブルーライトをカットした光の中で過ごしたハエに比べて寿命が有意に短いことが分かった。また、ブルーライトを浴びたハエでは、網膜細胞と脳の神経細胞に損傷がみられ、ハエがよく行う壁をよじ登る能力も低下していた。

 機械音痴で、スマフォも持っていないような僕だが、結構パソコンは使っている。仕事で必需品だけならまだしも、仕事が終ってからも良く使っている。特に最近、アホコミの醜悪さが目に付くようになってからテレビをほとんど見なくなって、パソコンに向かっている時間が増えた。1日中パソコンに向かって仕事をしている人に比べれば僕などまだまだ少ないほうだが、それでもブルーライトは危険なくらい浴びていると思う。ブルーライトを遮断するというレンズを使っているが、どこまで信用していいのか。誇大広告がつき物のこの国の商品だから半信半疑だ。
 目だけでなく、脳細胞にも損傷を与えるというのだから、ことは深刻だ。もともと汚部みたいに脳細胞が損傷している人間ならいざ知らず、多くの善良な人たちがそうした影響を受け、壮年期、老年期に今以上に悲惨な日々を過ごすことになるのは惨めだ。便利な道具を与えられ、仕事や娯楽に生かした挙句、最後は目も頭もやられるでは浮かばれない。科学には科学で対処してほしいが、科学は万能ではない。偶然この論文に接することができたことを生かして、少しでもブルーライトに暴露しないように過ごさなければならない。皆が被害者になれば誰も保証はしてくれないのだから。