廃品回収

 今日、息子からいっぱい服をもらった。長袖のTシャツみたいなのが着替えに一つあればいいなと思っていたのだが、結構くれた。まだ確かめてはいないが、紙袋2つに分けて入っている。少しだけ覗いて見たら、毛糸の服と、ナイロンでできたようなグレーのズボンも入っていた。恐らく風や雨を防ぐのではないか。合羽ではないから雨までは防げないのかな。昔スポーツの試合会場などでよく見かけたものだから、スポーツ用かもしれない。詳しい知識はないが、僕が自分で買うようなものではない。ただ、もらったものは僕は確実に使う。似合おうが似合うまいが関係ない。ひたすら「もったいない」精神を発揮するのだ。
 ベトナム人たちが離日するときに、3年間のお礼として服をプレゼントしてくれることが習慣化されてきたが、なぜか知らないが、いや暑い所だから当たり前か、半袖のTシャツばかりなのだ。これはもう僕が生きている間には着尽くせないくらいたまった。おまけにベトナム人は汗を余りかかないから、Tシャツの生地が化学繊維みたいで気持ち悪くて肌には直接当てれない。だから木綿の下着の上から着るようになるから、夏の間にTシャツは着れない。皮肉だが、暑くなる前、涼しくなる前にしか着ないから、1枚で数年もちそうだ。毎回毎回嬉しそうな顔をしてもらうのだが、日本製の長袖のTシャツをくれと叫びたいくらいだ。
 でも、今日の廃品回収で当分僕の服はそろった。10年分は確実にある。と言うことは40歳の息子がくれた服を80歳手前の僕が着ることになる。恥ずかしげもなく着るだろうが、実際僕は恥ずかしくない。何せ今でも僕は「心は二十歳、体は八十」なのだから。