首里城

 実際には引退しない限りどこにも行けないが、沖縄は行ってみたいところだった。毎晩エイサーの動画を見てから寝るようになった僕には、いわば聖地だ。和太鼓のコンサートは下手をしたら年間20回くらい行っているが、エイサーはまだ実際に聴いたことがない。そうした中での首里城の火災。妻が「早く行っておけばよかった」というほど、衝撃的な映像だった。
 名前だけは知っていたが、今回の火災報道でどのようなものであるか少しだけ知ることができた。中国と日本の文化の融合みたいな説明だったが、僕はすぐに韓国の時代劇の場面を思い出した。もっとも日本も韓国も中国の影響をもろ受けているのだからどれもがよく似ていて当たり前だが。
 今のところ失火の疑いはないみたいだから安心している。誰かのちょっとしたミスでは責任の大きさに押しつぶされてしまうだろう。「致し方ない」と誰もが認めてくれる理由で収束することを望む。沖縄の人たちの喪失感は、本土でのほほんと暮らしている僕でさえ残念なのだから相当のものがあるだろう。そうした人たちの恨みを背負っては生きていけまい。
 復元に携わった人が50年かかると言っていた。半世紀かけての復元は、沖縄の人たちならできるような気がする。耐えて我慢して生きている人たちなのだから。汚部がカルタから買わされる戦闘機1機か2機で予算も済むだろうし。そんなにいらないか。どっち道、早く汚部を代えないと堤防よりカジノ、首里城よりカジノに税金を使われてしまう。