異物

 なんとなく違和感を感じる。と言うか興味がわかない。異物が混ざっていたと言う商品を全く食べたことが無いからだろうか。  何の偶然か知らないが、有名な食品の中に異物が混ざっていたと言う報道が続いている。鬼の首を取ったかのようにトップニュースで高らかに伝えているが、所詮原発と同じで、いつスポンサーになってくれるか分からないような企業を責めきれるはずが無い。そのうちほとぼりが冷めるのを待ってからそっと退場するに違いない。それはそうだろう、生活費をくれる人の不始末を誰が糾弾するだろう。善人ぶってあるときはそれらしく振舞うが、落としどころを最初から探っているに違いない。   あるものはビニールの紐、あるものはプラスチックの破片、あるものは歯だったみたいだが、この歯以外は余り気にならない。異物が入らないなんて至難の技で、入って当たり前だと思ったほうがいい。偶然見えたものだから異議を唱えているのだろうが、どうして放射能の混入を指弾しないのだろう。プラスチックやビニールや歯より比べ物にならないくらい危険で汚いのに。僕に言わせれば一連のニュースは隠したいものから目を背けさせているようにしか見えない。もっともっと、庶民は悪意に満ちたものを異物として糾弾するべきだ。当然マスコミはしないから、一般市民がやるしかない。  いやもう一つ巨大な異物がこの国で膨張していることを忘れていた。アホノミクスと言う異臭のする虫歯だ。