悪意

 今日初めての相談を受けた子が、こういったものを飲んでいますと教えてくれた。聞いたことがないものだったからインターネットで調べてみたら、臭いを消す食品だと書いていた。口臭とか体臭とか便臭とかを消すと標榜しているが、何故そんなことが出来るのかは書かれていないし、数字で評価(確率)も表せていない。もし書いたら薬事法医師法に違反するから勿論書けないし、根拠も所詮自称だろう。  ただ画面はそれこそプロが作ったのだろう、それらしく出来上がっている。藁をも掴みたい人にとっては、望みを託したくなるのだろうが、元々効果などないのだから、改善などするはずはない。  この世界だけでなく、本当に世の中悪意に満ちている。悪意が増殖しているのではないか。経済行為なら、なにをしても良いという風潮が蔓延しているのではないか。大企業から個人まで、お金のためなら今やありとあらゆる悪智恵が競われている。それに加えて政治がその上前をはねようとするから、悪意が奇妙に許されるのだ。もっとも戦争の次に大きな罪を犯した奴らが、未だ特権を持ち、この国を好きなように操っているのだから、悪意の塊にような国になってしまうのも当然だが。  綺麗な風景に会いたい。心の綺麗な人に会いたい。心を打つ言葉に会いたい。