マムシ

 今日も過敏性腸症候群の辛い症状を抱えて、受験勉強どころでない地獄の時間を過ごしている多くの受験生がいるだろう。関東地方のあるお母さんとのメールのやりとりのほんの一部だが紹介する。大学に入れば分かってもらえるが、高校時代のあのなんとも言えない束縛から解放されるから、心身共に弛緩して暮らすことが出来る。勉強以外のウエートが一気に増えるから、やりたいこと楽しいことが日常でどっと増える。我慢が主なる心の持ちようではなくなるから、あのお腹の奴さえリラックスしてくれる。元々生命力の固まりみたいな年代なのだから、治らない不調なんてないのだ。過敏性腸症候群の青年の身体でもアラブの王様だったら100億円出しても変わって欲しいと思うだろう。

栄町ヤマト薬局様 いつもお世話になっております。○○は一年前に比べたら嘘のように元気に大学に通っています。普通の大学生と違い夜遊びが苦手で不規則な生活を続けてしまうと胃腸の具合が悪くなりますが○○部の練習が今のところ楽しいようで元気に通っています。勉強より○○の練習に学校に行っているようなものですけど。ガスがたまったり、下痢をしますが数日で治るようになっています。○○月は外国研修があります。○○の開発に興味があり、貧困問題、人権問題をやりたいといっています。ゲストハウスに宿泊し、マムシが出るかもしれないという農村で研修をするそうです。なんでこんな授業をとってしまったんだろう…と本人は後悔してますけど。疲れると体調を崩す体調が悪いと落ち込む…の繰り返しですが落ち込んでいる日が確実に減っています。お薬がなくなりましたのでまた送付をお願いいたします。暑い毎日ですがどうぞお体に気をつけてお過ごしください。 ○○様  理屈抜きで嬉しいです。どんなお嬢さんか分かりませんが、いつも懸命に生きている青年を思い浮かべています。そんな青年が、大海で堂々と泳ぐようになって欲しいといつも思っています。志を高く持つか、破壊的に生きるかそれぞれでしょうが、いつか足跡を後悔を持って眺めるようなことだけはして欲しくないと思っています。お嬢さんが、活動の場を見つけて楽しげに通っておられるとのこと、こんな嬉しい報告はありません。いつか漢方薬を卒業できましたよと報告を頂ける日も来ます。お腹になんか構っておれないそんな当たり前の青春の風景がお嬢さんにも訪れます。落ち込んでいることを逃げの一手でごまかしていた僕などよりずっと立派ですよ。それにしてもマムシはちょっとね。僕ならこの時点で留年を決めます。 ヤマト薬局