若者だから解決出来ることはいろいろある。若者でなくなったから、それらのことには全く疎くなり、とうの若者の力と知恵を借らなければならないことが増えた。失った能力を悲観してみても仕方がないから、それを補ってくれる人と接点をもつ。ほとんどは経済でつながるのだろうが、たまには間違って、共通の目的や価値観、信頼、或いは友情で結ばれることがある。  誰にもあの頃は確かにあった。誰にもその日はかならず来る。その日はあの頃を忘れ、あの頃はその日を恐れない。時を積み重ねても川の流れが止まるわけでもなく、まして逆流なんかありえない。喪失を憤慨しても木の葉一枚揺らせない。夜を破って朝が来るのか、昼に失望して朝が来るのか知らない。ただ一つ言えるのは朝はやがて昼にならざるをえず、昼はいずれ夜に消えるってことだ。  朝だから解決出来ることはいろいろある。