山あり谷あり

 薬剤師さんが休んでいた間、ホームページの更新が出来なくて申し訳ないと常々思っていた。薬剤師さんが半分復活してから、ホームページが更新されるようになって、少し気が楽になっている。しかし、いつ又このようなことが起こらないとは限らないので、一念発起して苦手のパソコン操作を教えてもらった。今日のホームページの郵便船は、僕がアップしたものだ。これからは薬剤師さんの手をわずらわせることなく更新できる。  ただ正直、僕には時間がない。そのうち体力もなくなりそうだ。今この時間も、明日朝とりに来ると電話があった漢方薬を二人分作った。一人は夏ばての粉薬。一人はC型肝炎の煎じ薬。又ヘチマの汁を1升瓶で6本預かったので、それを化粧水に加工もしている。又月曜日に納める60人分の特別養護老人ホームの患者さんの薬も作り始めた。恐らく1時頃まで調剤室にいることになる。さすがに今日は日中も頭がクラクラしたし、椅子に座っていると一瞬眠っていた。まるで受験生の生活に戻ったようだ。あのころはまだ希望があったけれど、今は仕事だと言い聞かせながらやっている。僕がやりたいのはやはり漢方薬を駆使して、どこでも救われなかった人を救うことだ。そこでなら僕が存在しても許される。  今日もとても心配りの行き届いたメーをいただいた。その方が僕のブログを読んで下さっていることに驚いた。僕が薬を送っている人の中では恐らくもっとも経済的に恵まれたかただ。僕は正直そのような方とは縁もないし、気後れしてしまう方なのだが、その方のメールの行間には哀しみが漂う。あからさまに表現されないので単なる憶測かもしれないが、まだ見ぬ北の国の山深い集落を駆け下りる少女が見える。その少女をいつまでも内包した大人の女性から。  僕は感情の起伏の激しい日々を過ごしている。早く脱出して、もっともっと精度の高い漢方薬を作りたい。目標7割の確率を是非維持したい。僕が落ちこまない治癒率の最低限。人生山あり谷あり。いやいやそれは僕には当てはまらない。人生谷あり谷あり。これなら分かる。